前回までの記事で数人の偉人の本をご紹介してきました。
今回はソニーの元会長の盛田昭夫さんの本をご紹介していきたいと思います。
本のタイトルは【MADE IN JAPAN わが体験的国際戦略】です。
ソニーは前回ご紹介した松下幸之助さんが創設したパナソニックとは少し違う視点で成長した会社でした。
パナソニックは今あるものをより良くし、付加価値を付けたうえで販売しようという戦略でした。
それに対し、ソニーは世間があっと驚くものを開発し、常に業界のパイオニアという立ち位置で成長しようという戦略でした。
そんなお互いの会社の顔である松下幸之助さんと盛田昭夫さんは生まれも育ちも対照的で2人の本を読み比べると面白かったです!
さて、今回ご紹介する【MADE IN JAPAN わが体験的国際戦略】はタイトルにある通り、世界に関する記述が多くあります。
しかし、今回は盛田昭夫さんという偉人の考え方を学ぼうという視点でご紹介していきたいと思います。
それでは下記にて盛田昭夫さんの考えを一部ご紹介していきたいと思います。
下記リンクでは偉人の本のご紹介をしています!
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偉人の考え方を学ぼう!パナソニック創設者・松下幸之助の「思うまま」!
今の時代は人類の進歩から色々なことがすごいスピードで変化しています。 そんな時代の移り変わりのスピードに合わせて、仕事でもスピード感や革新的なアイデアなどを求められることがあると思います。 良い考えで ...
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偉人の考え方を学ぼう②!ホンダ創設者・本田宗一郎の「やりたいことをやれ」!
前回の記事では松下幸之助さんの「思うまま」という本をご紹介しましたが、今回は別の偉人の本をご紹介していきたいと思います。 本田技研の創設者・本田宗一郎さんの「やりたいことをやれ」という本です。 前回の ...
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偉人の考え方を学ぼう!③パナソニック創設者・松下幸之助の「幸之助論」!
以前にパナソニック創設者・松下幸之助さんの「思うまま」という本をご紹介しました。 今回は松下幸之助さんが生い立ちからどのような人生を歩んでいったのかが記載されている本をご紹介していきたいと思います。 ...
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下記リンクは今回ご紹介する【MADE IN JAPAN わが体験的国際戦略】をおすすめしてくれていた本の紹介をしています。
そこでご紹介している本もかなり勉強になりましたので気になる方は是非!
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新産業を創る思考法!ゼロイチを創るにはどのようなことを考えるべきか?
新しく事業を立ち上げるとなると2つの道があると思います。 1つは既存のモノやサービスに付加価値を与えて、競合他社と差別化を図る方法です。 この方法について参考になる本はこちらの記事で紹介しています。 ...
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日本式経営 大事なポイント
経営者に必要な考え方
従業員は労働力と見ている経営者がいるという話をたまに聞いたりします。
会社を大きくしようと思えば、何かを成し遂げなければなりませんが、一人で成し遂げられることなど限られています。
他人を含めそこで働く人たちの協力を得てこそ、世間のニーズを満たせたり、皆が喜ぶようなものを開発できたりします。
何かを成し遂げようと思った時は「双方の利益になるという共通の動機をうまく活用する」という考え方を大事にしましょう!
自分一人だけ良い思いが出来たとしても、それは本当の幸せに結びつくとは思えません。
自分勝手な手段を用いたり、卑怯なことをする人間に成功は訪れません。
うまくいかない時こそこのような考えを持つようにしましょう!
経営者にとって大切なのは忍耐と理解力です。
経営者の大切な役割
経営者の大切な役割として社員との健全な関係を育てることが挙げられます。
よく就活の際に風通しの良い悪いという判断軸を聞くことがありますが、この風通しの良い雰囲気を作るのは経営者の役割だと考えます。
会社を育てていこうと思えば、社員と経営者の中で運命を共にしているといった一体感を持つことが重要です。
この一体感は企業理念から生まれるのか、それとも普段のコミュニケーションから生まれるのかは会社によってそれぞれだと思います。
私個人の意見としては経営者は実務を行っている社員と多くのコミュニケーションを取ることが一番良いのではないかと思います。
勿論会社の大きさにもよりますが、基本的に経営者は物事の大筋を示すのが仕事であって、実際に物事を行動に移すのは社員です。
実務を行い、常に一次情報に触れている社員は有益な考えを持っていることが多くあります。
そういった人の意見を反映しやすい会社は自然と風通しは良くなっていくのではないでしょうか。
意見が反映されればモチベーションも上がりますし、会社としての推進力も上がっていくと思います。
経営者はそういった従業員に固定観念や先入観を押し付けるのではなく、逆に様々な話に耳を傾けるようにしましょう!
そして、そういった方たちが失敗を恐れずにどんどん挑戦できるような環境を作るようにしましょう!
この本を読んでみて感じたこと
松下幸之助さんと盛田昭夫さんは考え方として違うことが多く、2人の物語を知ることでとても勉強になりました。
この対極の経営者の考え方は似ているところもありましたが、自身に置き換えて考えると以下のような考えに至りました。
私は科学者気質が全くないので、革新的な発明をする!というよりは今あるものに付加価値を加えて売り出すような商売をやりたいと感じました。
また、本書の中で心に残ったエピソードがありました。
それは大口発注に対する価格で、ある一定ラインを超えたところからさらに価格を引き上げるというものでした。
ビジネスの常識と言えば、大口の発注であればあるほど1つあたりの単価は下がります。
しかし、ソニーのような製造業であれば自社の製造能力鑑みた上で、自社の生産能力を超える発注であれば、外注したり新たな生産拠点を作らなければいけません。
そういった所からある一定のラインを超えると価格を上げるという考え方もあるのだなと勉強になりました。
また、日本企業の特徴に関しても勉強になりました。
日本の企業は目先の収益より市場の占有率を重視するといった特徴があります。
日本は長期的な発展と市場拡大を重視しますが、海外は経営者の入替りが多く、自身の着任期間成績を気にする為、短期的結果を求めることが多いです。
会社の方針で決定されたことに対して、その実現に向かって全力を尽くすのが日本のやり方です。
このような日本企業の考え方は当たり前だと思っていましたが、海外から見たら当たり前ではないということを知りました。
何事も広い視野を持って、今のやり方が正しいのか疑問を持ち、常に改善に努めていくようにしたいですね!
この本を読んでみて意識すること!
- 革新的な発明をするより既存のモノ・サービスに付加価値を与える商売を考える。
- 当たり前に疑問を持ち、改善できる点はないかを常に考える。
まとめ
偉人の考え方は勉強になることがとても多くあります。
前述した通り、パナソニック創設者の松下幸之助さんと本書の盛田昭夫さんでは考え方が異なるところもあり、とても面白かったです。
また、説明は省きましたが国際的な貿易問題や日本独自の考え方やアメリカ独自の考え方を知ることができ、そのあたりもとても勉強になりました。
本書が気になった方は下記リンクからどうぞ!
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