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ビジネスマン必見!戦後経済史を本から学ぶ!日本経済を学んで産業構造を知ろう!

第二次世界大戦後に見事に復興を果たした日本は世界をリードしているような国でした。

しかし現在日本は世界の先進国から遅れを取っています。

物価は上がるが、賃金は上がらず、国民の生活は貧しくなるばかりです。

加えて高齢化が進んでいることで、生産人口(主に15~64歳の人口)はどんどん減少しており、若者の税負担はどんどん増えています。

そんな経済大国であった日本がなぜこのような道をたどっているのでしょうか。

今回は経済史の本から、それらを学んでいきたいと思います。

本のタイトルは「戦後経済史 私たちはどこで間違えたのか」です。

経済史や歴史を学ぶことは未来を予測するうえでとても役立ちます。

下記リンクでも歴史がわかりやすく学べる本を紹介しています。

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産業構造を学ぶ

戦時中に出来た日本型経営スタイル

日本の大企業はそのほとんどが戦時中に作られました。

1つは政府の手で作られたり、もう1つは軍需によって急成長した企業などが挙げられます。

経営スタイルについても同様のことが言えます。

戦時中に作られた仕組みが戦後にも生き残り、企業が成長していくための重要な役割を担ったりしています。

例えば日本の大企業の社長は「出世レースに勝ち残った労働者」がほとんどです。

逆にアメリカは経営者は1つの職業として考えられており、社外から経営者を招聘することがほとんどです。

日本も戦前は株主の意向で企業外から招聘されることがほとんどだったようです。

それが現在のように変わったのは戦時中の企業改革の結果です。

また、金融の部分も政策によってかなりの変化が起きました。

戦時中に実施された政策によって、戦前に高かった直接金融の割合が戦時中に急低下し、間接金融の割合が高まりました。

※直接金融とは必要資金を社債・株式・公債等を発行して直接調達すること。

※間接金融とは主に銀行や政府から借り入れすること。

このように直接金融から間接金融に転換することで政府は銀行による資金配分を通じて間接的に民間企業を支配できるようになりました。

戦時中に作られたルーツは他にもあります。

日本企業は経営のトップから現場の作業員まで、全員が同じ目的を持って協力するという意識の元、運営されていることがほとんどです。

これは軍隊の考え方と似ており、会社に強い忠誠心を持っている部分は日本独特の企業文化と言えます。

インフレと高度経済成長期

第二次世界大戦が終わった後、日本では経済復興のために傾斜生産方式という経済政策が取られました。

この方式は資金と資材を当時の基幹産業である鉄鋼・石炭に投入し、両部門全体の拡大から産業全体の拡大を図る政策でした。

これにより基幹産業は急速に立ち直りました。

しかし傾斜生産方式は高率のインフレを巻き起こすこととなります。

この高率のインフレからくる庶民への影響は比較的少ないものでした。

労働者賃金は物価とほぼスライドで上がり、零細企業などは物価に比例して売上が増加したので影響は少なく留まります。

それとは反対に富裕層や地主は金融資産や不動産の実質価値が目減りしたため大きなダメージを受けました。

国家はというと国債の価値が下落したため助かることとなりました。

上記のようにインフレからは様々な影響が出てくるものとなります。

通常インフレが加速すれば景気後退しますが、高度経済成長期を迎えられた1つの理由にインフレから景気後退が起きなかったという点が考えられます。

なぜ景気後退が起きなかったかというとインフレスライド条項がなかったためです。

※通常はインフレが加速すれば「インフレ→賃金上昇→生産コスト上昇→商品値上→インフレ亢進」という悪循環が起こるため景気は後退します。

欧米にはインフレスライド条項(物価が上がれば賃金もそれに応じて上がる仕組)がありますが、日本にはありませんでした。

労働組合が会社の倒産を避けるべく、賃上げを自主的に抑制したためです。

これが高度経済成長するための1つの理由となりました。

この本を読んでみて感じたこと

一部をご紹介してきましたが、本書は戦後の日本の歴史をリアルに感じることのできる本です。

どのようにして高度経済成長期が作られたのか、またどのようにしてバブルがはじけたのかを学べるとても良い本でした。

IT革命が進んだ今は大企業と中小企業の情報処理コストや通信コストの差が少なく、個人でも十分に戦っていける土壌にあります。

しかし、日本は昔から垂直統合型生産方式が根強く残っており、アメリカの水平分業型生産方式をとっている企業に大差をつけられています。

※垂直統合型生産方式とは自社で設計から生産、販売まで行うこと。

※水平分業型生産方式とは各社得意な工程のみ請負い、数社が協業して1つの製品を作り上げる方式のこと。

私が独立するとすればこのように自社で独自の得意分野を作り、高い付加価値を加えた上で、そこに特化した経営を行っていきたいと思います。

ただしこれからの時代は中国企業は無視できないほど、世界の中心になっていくと思うので、そことの棲み分けも考えたいと思います。

日本には土地問題や労働者問題がたくさんありますが、このような問題を少しでも解決できるビジネスモデルを考えていきたいと思いました。

この本から学んだこと!

  • 日本独自の経営スタイルやそれが出来上がった歴史。
  • 高度経済成長できた理由とバブルがはじけた経緯。
  • 現在日本が抱える課題。

まとめ

本書は戦後日本の歴史をリアルに学べる1冊です。

景気が悪化するとそれと連動して企業はどうなるといったところも学べる1冊でした。

リアルに産業構造を学べたので、時代の先読みを行う時に役立つ1冊になると思いました。

産業構造を学びたい方にはぜひおすすめの1冊です。

戦後経済史 私たちはどこで間違えたのか (日経ビジネス人文庫 B のー5-1) [ 野口 悠紀雄 ]

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